postlude

ノイズと音楽の狭間

思いわずらうことなく愉しく生きよ/江國 香織

思いわずらうことなく愉しく生きよ
前に書いた江国さんの最近の本。
直木賞取った作品が、私的にはいまいちだっただけに、今回合わなかったら次回からの江國作
品読むのを迷っていたかも。
しかし、全然心配なし「そうそうこんなの待ってたの」と思ってしまうぐらい最近では一番好
きな作品。
DV(ドメスティックバイオレンス)という江國さんの作品にはあまり出てこない暴力模写が陳腐
という批評もあるが、文字や文字間を深読みすることなく、ただ彼らの世界を見ている感覚。
この感覚がすごく私は好きです。
人間の作りだした人口20人ほどしかいない、しかし現代の日本と変わりのない世界を覗いている
ような錯覚。音楽でも世界を作る事が可能か?ふと考えたりしました。